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目の子と記憶の子に赤ちゃんが産まれました! [お知らせ]

目の子
第1子→女の子 1929g
第2子→女の子 1901g
第3子→男の子 2757g

記憶の子
第1子→女の子 1899g
第2子→女の子 2106g
第3子→女の子 2223g

父親であるおじさんや、夫であるバルドゥインに愛されて、みんな元気に産まれました!
途中で産道が狭すぎて会陰切開、なんてこともありましたが、初産にはよくあること。
こんなにちっちゃいのに個性があるんですよー。
赤ちゃんは場景反射で笑ってるっていいますが、やっぱりそういうのは信じられない。
耳は大きくて、羽が生えていて、尻尾があって、背中からも色々生えてるけど、
そういう個性じゃなくて、もっと、お母さんと一緒に居た時に獲得したものというか。
三つ子の魂百まで、ならぬ、胎児の魂百までか。

ともあれ、母子共に無事!
これからもどうぞよろしくおねがいします。

みんなみんな、おまえが大好きだよ。 [お知らせ]

蟲飼の子&十六夜の子の子供が産まれました!!!

第一子 長男 1815g
第二子 次男 1897g
第三子 長女 1929g
第四子 三男 1881g
第五子 次女 1799g

低出生体重児ですが、みんな元気に産声を上げましたよ!
前回が多胎児にしては大きく育った事もあり、今回はよりちっこく感じます
ちっこいのは多胎の宿命といいますか……でも、まあ
「小さく産んで大きく育てる」
といいますし、ちゃんと十月十日お腹で育つ事が出来ただけあって、
身体機能に異常は(異常は)無いので、健康に問題は無いと思われます。
(いざとなった時の備えもばっちりですしね)
じき大きくなりますって、で、生意気な口を聞くようになるんですよ。
この子達も今日から彼らの家で暮らしてくんですね。
幸せだなぁ……w

今のおじさんにこの話を振ると無条件で泣きます、もうなんか、マーライオンの如く
ちゃんと五体満足ですよー、ぷにぷにぷるぷるでかわいいですよー…
形は人間だけど、羽があったり尻尾があったり角があったり触手が生えてたり、
時々眼とか髪の色が変わったり……あれ?

ああ、幸せだなぁ……

命名札 [お知らせ]

双子ちゃんの名前が決定しました!!!
元気に誕生しまして、あれから一週間程経過しましたが、双子ちゃんはお母さんや一族、最近みんなで一緒の苗字になったフラグメントさんち家族の愛情を注いでもらって、今日も元気にふにゃふにゃ生きてますよー。

姉:Venus(ヴィーナス)
弟:Victor(ヴィクトール)
フルネームだと Venus・fragment と Victor・fragment
ああ、なんかしやわせ……

浅海由梨奈さん宅のコルヴェットが名付けてくれました
「すげェ悩んだ末にここに落ち着いた。在り来たりかもしれねェけどな。
Venusは察してる通り、愛と美の女神の名。Victorの方は某有名社名と被って嫌ならVictoryにしてもいい、『勝利』の意味で付けた。」

前に書いた話で触れたのですが、古来名付け親とはその子の身元引受人としての立場等もあり、一族がコルに頼んだのはきっと、彼の事を信用しているからだと思うんですよ。
仮にも義理の息子ですし(( 実は血縁関係かなり近いんですよね! 親戚のおにいちゃんだよ!w 時々屋敷に来てちびっこに集られてるよww そして、ぱっちぇさん同伴の時はぱっちぇさんが『ウォルター婦人』と呼ばれる(((
実はコルが名前を付けてくれなかったら、危うくこの双子の名前は『ふーみん』と『げろしゃぶ』になるところでした、おお、危ない危ない(本気)
選んだのはアレク、
「コルヴェットさん、わたしのかわいい子に勝利を与えて下さってありがとうございます……あとは、怖れないことだけですね」
だそうで、親の私からしてもセンスが良いと思います、流石。

うちのが趣味悪いとか言わない
ヴィーナスもヴィクトールも実は聖関係だったり、ヴィーナスは多淫で有名な神様だったり、その辺もいいなぁ

本当にありがとうございました、これからもV双子をよろしくおねがいします。

幸せに満ちた鐘の音を響かせよう [お知らせ]

2010年 1月 12日

アレクサンドロスの子供が産まれました!!!
第一子⇒15:13 女の子 2618g 47cm
第二子⇒15:31 男の子 2590g 46cm
クリーム色味掛かった茶色の髪 かしばみ色の瞳

続きは私の感想とか


人恋し魔・魔愛し人 [お知らせ]

先ずはこの記事を見てくれ。
(ものすごくながい記事ですがこの記事を見る前に是非見て下さい)

全ては書いてある通りです
結婚しました。
20091224.jpg

どうしようか、
大切なことは全部由梨奈さんに言ってもらっちゃって、私がいうべきことが殆どなくなっちゃったなぁ。
すっごく嬉しい。
プロポーズをしたのはこっちからで、承諾してもらえた日は眠れなかったっけ。

って、私のことをここで話してもしょうがない。↓の追記で、一族のことをお話しています。
淫魔側、異端審問官としての彼らの話。
途中から彼らの意識と書き手である私の意識がシンクロしちゃって、文章が乱れに乱れてるんですが、これが真実、これが本当のこと。

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幸福なる [お知らせ]

大分お馴染みになってまいりました、妊娠報告です。
三人とも先月と今月で時期はズレていますが、破裂と0012と名無しがおめでたです。
破裂が一ヶ月と一週、0012が一ヶ月、0012が二周目で、全員すくすくと育っております。
人数は順番に五人、二人、三人と、肉体が幼いからか今回の人数は控えめでした。

男性部分が多そうな破裂がこんなに早く妊娠するとは、私も驚いたりなんだりしたのですが、曰く『ヤればデキる』そうですよねー…旺盛にセックスすれば子供を作る機能があるなら絶対に出来る、あっけらかんと自分から妊娠を報告した様子から、彼もまた覚悟の上でしていたのでしょう。
とりあえずは妊娠中は前線から退くらしく、知れば必ずやって来る恨みを買った人間から姿を眩ます為に、本気で此方側に引っ込んでおくそうです。
お腹が目立たない内はまだ前線に立つことは出来るでしょう、本人も血の気の多いという表現では済まされない性分故に戦うのは楽しい、でもそんなことより我が子が大切。小さな胎児は当然抵抗する術等持ちません、自分の母が何をしても自分は身を預けることしか出来ない、だから母になる誰かは守らなければならないのです。

0012は見ての通り、人間なら世界ぶっ飛びクラスの低年齢ですが、世界では四歳で妊娠した人間がいるのだからなんてことはない、と、どうやら本人的には大した問題では無いらしいです。生理あります、見かけより肉体は早熟です。
そんな彼が一番気にしていたのは、自分の喜びがうつろうこと、我が子を身に宿して歓喜に震える感情が何れ冷めて、自分が簡単に粛清を喰らわせた人間のような扱いをしてしまわないか。愛する事が出来なくなってしまわないか、その愛が、我が子を傷つけてしまわないか。元から肝心な時に悩み屋でしたが、今度は割りと本気で考え込みながら、命を育む部分を触って考え込んでいました。
しかし、彼は大丈夫だと断言できます、何せ彼が想定しているのは自分がたった一人で子を育てる時の物で、現実の彼の周りには彼を祝福してくれる仲間が、家族が居てくれているのですから。そして何より、その愛は日に日に大きくなって、人を傷付ける様な物なのではないと、手を引いて導いてくれる優しい人がいるだから。

名無しは最近発覚しまして、少し前に生理でもないのに血が出てきた事(着床完了の合図)が気になったらしく、検査薬を使ったところ、陽性でした。
子を孕む事を意識してセックスをすると出来やすくなる、ということなのでしょうか、我が子を産み育てる事を考えながら相手にもそれを言わせて望ませて、そうする内に子供が出来たのは自然な事。名無しもまた0012よりは肉体が年上ですが、それでも幼いというのに、奇妙な安心感の様な物を覚えているそうです。
子が産まれた後の事なんて誰にも解りません、それは父親になる人間にとっても、母親になる名無しにとっても、未知数のこと、でもなんとかなります、絶対。彼にはきっとその確信があるのでしょう。
荒唐無稽に見えるかもしれないこの根拠の無い確信、これは起こるべきことは起こった時に立ち向かえ、という本人なりの周りへの信用、心からそれを感じているのだから、彼は愛していけると信じる我が子のみならず、周りを取り巻く全てを信じているのかもしれません。

今度の彼らは何かの確信を持った二人と、不安を抱えた一人、しかし彼らに共通している点は自らを苛んでまで愛を注いでしまいそうになること、それが過去から来るものだったとしても、未来への不安からくるものだったとしても、ある意味彼らは幸福な受難者。

妊娠をしたのはセックスをしたから。
なら、お腹に今この子達が降りてきたのは、自分を愛し、信じてやってきたから。
そんな風に思います。

母であるということ [お知らせ]

この度、百眼百手の者と三悪趣の者がお腹に赤ちゃんが出来ました

時期は二人ずれていて、百眼百手の者は二ヶ月、三悪趣の者三週目のお腹です。お腹の子は多く、三悪趣の赤ちゃんは六人、百眼百手に至っては八つ子を宿して既に子宮は八人分の心拍を育んでいるだけあって、二ヶ月、七週目にしてはっきりと目に見えるお腹になっています。
今度も母体が成熟している故の人数というのもありますが、三悪趣は種族上、百眼百手は一族特有の多産体質以上に一種の特異体質に近いかもしれません。

実は彼、自分自身が常に体調不良を起こして居る事があまりにも多い為、妊娠初期症状に気が付く事が出来ず、気持ちが悪くなったり、残尿感がするようになったり、異様に眠くなったり……何よりも受精した時が彼にとっての初めてで、性交渉を持った時が相手との合意の上でのセックスでは無くて、寝酒に一服盛って眠っている内に……某人の助力によって、妊娠の発覚に至りました。
プロフィール書き換えないといけませんね、もう彼は童貞でも処女でも無い上、一人の母です。
とくとく、八つの命が鼓動している様子を見て、それを実感したのは実は初めてではなく、彼はこの二ヶ月前に自分の体の一部に「触ると安らぐ場所」を見つけていました、それは下肢の、我が子で膨らんだ子宮の上です。自分の体に今まで無かった謎の場所が出来たというのに、何故かその場所を触って愛しさを覚える事に違和感が無く、彼は毎日その上に手を置いて知らず知らず覚えた『母性』を我が子に与えていたのです。
お腹の子達をエコーで初めて見た時、それは今まで自分が覚えていた感情と愛しさ、安らぎの本当の意味と正体を知ること、彼は自分はもうとっくに母になっていた子とを認めると、その全ての正体を知った上でまた、自分の胎内にある我が子達の居場所を、そっと撫でました。

三悪趣の者は見ての通りに女性的な面の強い子で、自分も何れは子を宿して産むのだということを漠然と理解していたらしく、妊娠にも戸惑いはありませんでした。寧ろ、純粋な喜びだけではなく、産まれた我が子へ何を教えようか、何が必要なのか、どんな事をその為にしなければならないか、そんな事を考える事がよくあります。
一見すればこれは打算的な思考と思われるかも知れませんが、実はこれは産まれた後の我が子を立派に育てるという子とを前提に考えた事で、これもまた母の愛なのです。
新しい命の誕生を喜ぶ、震えるような歓喜に浸る事は実に純粋で尊い事、それでも胎内で育み、産む事のみが全てではなく、その後には産まれた命を育てるという大切で変えようの無い役目が待っています。それら全てを見据えた上でこそ、母になる資格を手に入れるのでしょう。
生きる強さを教える為、時間を掛けて、自分の持つ全て、ゆっくりと与えましょう。そういった愛情も、また、表裏一体の物として必要不可欠なのです。二つで一つ、どちらかが欠けては成り立たない。

五十九人、遂にママ達の人数を通り越してちょっとした集落以上です、それでも放置は出来ませんよ、産まれたばかりの赤ちゃんは産まれ落ちただけでは生きることすら出来ません、必要な物は? ミルクも必要です、温かいベッドもあれば良いでしょう、でも、何よりも大切な物は愛情です。

女が母になるのなら、男は父になる。
表裏一体の愛情は互いの存在が必要不可欠、ならこの二つ、何より大切なのは表裏互いの生を喜ぶ祝福の心か。
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愛は勝つ物でも適う物でもなく、ただただ柔らかで。 [お知らせ]

8月、9月上旬に中にお腹に命を授かった人がまだ他にいました

環の頤、???、虚の者、薄命の者です。

人数も今回は成熟した身体をしている子が多いとだけあって、環が4人、???が5人、虚が6人、しろもが3人の赤ちゃんをお腹で育んでいます。まだ心拍の確認されていない人の形すらしていない胎芽の状態ですが、それでもお母さんの子宮のベットの中でゆっくりと育つ、立派な命です。これが後数週で立派に心臓が出来て、人間の形になるのですから、お母さんのお腹の中というのは神秘的なものです。

先月はお引っ越しをした所為か色々と元気になったらしく、何だか燃え上ったらしく、特に???と環は妊娠した日が同じだったりと、流石に出産予定日は被らないと思いますが、何だか波乱の予兆がします。

本能に従っての積極的な子作りをしましたが、虚の者は最初は少し戸惑って周りの皆の様子に、子を産み落とす前か後かなんて関係無い、自分がもう既に母になった事を自覚してお腹の子を慈しんでいます。パペットは必要無い、自分の意思で、自分の愛を語り掛けたい。絵本を読んであげて、他愛も無い話をお腹にして、自分とその子達がここにいる、とても愛している事を伝えて、表の世界はどんな場所なのか教えてあげるんだとか。
あんまり長い話をすると眠ってしまうらしいので、曰く「短単に纏める」らしいです。

環は最初自分の妊娠を知った時、自分が母になれた喜びや様々な感情が涙になって溢れて、床にへたり込んでしまいました。死を極端に恐れる彼は、死を恐れるあまりに死を預かる仕事する等、それが終わりでない事を主張し続ける中で、死ぬ事を否定した自分は新しい命を紡ぐ事は出来ないのではないか、そんな恐怖を抱き続けていました。それでも、新しい命は母を望む彼の元に平等に授けられて、彼は母になったのです。
「子宮だけは自分の物のままでよかった」はにかむ様に笑う顔は、もう彼に恐れは無いということかもしれません。

???は実は真実の子と同じく、自分の卵子が精子と受精し、細胞分裂を起こして、受精卵が子宮壁に着床し、自分から栄養を吸い始める様をその目で見ていました。それでも少し理由があって報告出来ない理由があったのですが、それは自分達の答えを見つけて、解決する事が出来ました。仮に解決できなかったからといって、何の罪も無い赤ちゃんを殺す理由にはなりません。それがなんであれ、命が祝福されるならばそれでいいのです。
他の誰かが言うのに合わせて言うつもりが……なんだか、ボーっとしてたら遅れちゃったみたいです。

しろもは九月中に赤ちゃんを授かりました、十一歳の体で産み月には十二歳とはいえ、幼い母になったのです。驚いた事に、まだ着床をしたばかりだというのに何か勘の様な物が働いたらしく、かなりの早期に妊娠が解りました。心の何処かに常に悪意を飼う彼女が産む、悪意の存在しない純粋な我が子。きっと早くから大きくなるのであろうお腹を触りながら、彼女はその悪意が我が子に向く事にありえないのだろうと、確信を持って我が子を愛しています。
愛は悪意さえも凌駕する、原初の感情である純粋な愛情に何者も勝てるはずが無い。

これで子沢山も子沢山の四十五人、ママ達の人数さえ超えてしまいそうです。
死を知らない物にも何れは死が訪れ、盛者は必ず必衰の後辿り、永遠にあり続ける物なんてそうはない、それでもそれは悲観するべき事ではなく、未来へ絶えず進化している事に対しての希望の様な物に感じてならないのです。

仮に今ある物語が終わりを迎えても、巡る命が繋がり続けているというなら、それは夜明け。
彼等の頭上に祝福があらんことを。
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貴方の言葉と、貴方の言葉じゃないものに救われる [お知らせ]

蟲飼の子のお腹に子供ができました。

実はその子がお腹に宿ってから、もう四ヶ月と二週も経っています。
人数は五人、初産で大変ってレベルじゃないですね。

四ヶ月ですが人数もあって、蟲飼のお腹はもう五ヶ月の大きさで、まあ、胎児一人一人の成長は至って普通なので、胎動をしたりはしていないのですが。現在の子宮の大きさは、大きめのソフトボール五つ分、触って子宮の位置が解りますし、やっぱりお腹が目立ってます。

何故にこんなに時間が経過するまで、蟲飼の妊娠が判明しなかったかというと、
簡単な事、本人が隠していたからです。

別に妊娠した事が嫌だった訳ではありません、蟲飼はただ不安だったのです、その事を誰かに言った結果自分が拒絶される事が。何よりも、他でもないお腹の子の父親であるおじさんにされた時の、身を切る様な悲しみを想像すると。
周りに幸福な例があるのに、バカな取り越し苦労?
いいえ、一番怖かったのは万が一、事故にあって手足を失う事だってその万が一、全ての悲劇は万民に等しくではなく、限られた不幸な人間に万が一から起きて、そして誰かを限られた不幸な人間にする。自分が特別な存在だとは、命の重さ軽さが駆け引きにならない事を知る蟲飼は思っちゃいなかった訳です。

隠す、つもりだったらしいです。出来るなら六ヶ月。
六ヶ月っていうと、一般的に胎児の堕胎が禁止される頃です。
ああやっぱり、蟲飼はお腹に宿った子を疎ましくなんて思ってなかったんです。
そうじゃないとするなら、命の重さも価値としない彼は悩まない筈ですから。
一族の人間も、その事に気がついてなお言わなかった……別に無関心だった訳ではありません、仮に全てをお膳立てしたとしても、最後に決断するのは本人で、後に残っているのは本人自身が乗り越える問題。

つわりで辛い時期も、日に日に女性化してゆく体への不安も、何もかもを誰にも言わないまま今日まで経って……あまりの孤独に耐えかねたか、某件では安定期でもないというのに、セックスをしてしまったり。(一発だけど)流石に飲酒はしませんでしたが)

セックスなんて、ただ性器を擦りあうだけの行為? いいえ、違います。
生殖行為? 当たってはいます。
快楽行為? オナニーでもしてろ、遠く外れています。
セックスという物には、ただの生殖行為というだけではなく沢山の思いと繋がりがある物だと私は思っています、言葉では説明できない部分を体で表現する、いわば究極のボディランゲージ。
蟲飼はそれが欲しかった、言葉でも心でもない、神経に染み付いたそれが欲しかった

その時に心が決まったと思ったというのに、おじさんの心を覗いたというのに、自分の能力の絶対性の薄さを疑って、言えないでいたんですが……それよりも先に、おじさんがそのことに気が付きました。
抱き締めた、前からではなくて後ろから、お腹が圧迫されて苦しくないように後ろから。

もう、言葉はいらなかったみたいです。



蟲飼が妊娠したということは、肉体を共有しているのだから、十六夜も同じ。
肉体を共有して、互いに多少の差はあったとしても根本は同じなので、蟲飼の子供は十六夜の子供であって、その逆でもあるらしいですよ。

彼は妊娠した直後から、おじさんへの報告をしたがっていました……親はいずとも子は育つ、とはいえ親のいない子、親に愛されない子の孤独は計り知れない、そんな物に我が子をしたくはない。何よりも、それで苦しむ人間は他でもない蟲飼でもあって、誰もが不幸になる結末しか待ってないのですから。

昆虫のサガに塗れた彼が、本当に母になんてなれのか、誰もがそんな風に思うでしょうが、なれます。
これは狂気とか、理性とかみたいな簡単な話ではなくて、生物が最初に持ち合わせていた神経のレベルでの話になります。愛は狂わない。
産まれたばかりの赤子は、言葉を介さずに母の愛を理解します。
我が子の待つ巣を襲われた鳥は、我が身を囮に投げ出します。
巣立つ前の蜘蛛の親は、我が身を子供達の餌として差し出します。
そこに理由も種族も無い、太古より薄れる事無く脈々と流れてきた物……それこそが愛情。

ただ、彼にも一つ不安がありました、それは『生まれてくる子の目が一つしか無かったら?』という事です。
別に奇形の子を汚らわしく思って産みたくない訳ではなく、その産まれた子がその先不自由な体で、自分と同じ業を背負って生きなければならなかった時を考えると、どうしても悲しかった。

彼を抱き締めた誰かは言う。
「産まれてきた赤ちゃんの手が幾つとか、目が一個とか二個とか、産まれてみないと解らない……今は産まれてきたその子を抱き締めて、産まれてきてくれてありがとう、って言えるように待ちましょう?
大丈夫、何かその子に大変な事が起きたとしても守ってあげて、一緒に乗り越えればいいのよ。
だって……あたし達親って物は、その為にいるんだもの」

もう、言葉はいらなかったみたいです。



私ももう、言葉にならない祝福の気持ちを此処に記して、今は沈黙をしようと思います。
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さようなら東京 [お知らせ]

「おじさん、そんな所にいると湯冷めしちゃうよー?」

「此処のお家のお風呂大きくて楽しいのう」
「文字通り! 泳げる風呂、って奴だかンな♪」
「う゛ー、それは僕の事に嫌味言ってるの? 確かに泳いだけど……w」
「いいじゃねぇかよ、此処には俺達とおっさん以外誰も居ねぇんだからよォ」
「うっうー♪ うー……?」
「おいどうした? ケツでもぶつけたか?」
「うーうーうー」
「ああ……おい、おっさん。この二日間元気ねーが、何かあったか?w」
「そんな所に居ないで、扇風機で「あー」ってやる作業に戻るべきじゃぞ」

「…………今日って、何日だ?」
「正真正銘、八月十八日だぜハニー♪」

「……俺の盆休み、そんなに長かったか?」

「何を今更! 小父殿の盆休みは送り盆まで、つまりは十六日まででござる!」
「でもやっぱ、家族全員で入れる程は広く……あ、うん? 間違い無くそうだよ」

「だよなぁ……いや、わざわざ顔近づけて突然現れて報告しなくていい」

「それは困ります、折角兄さんと貴方が苦悩する様を見学に来たというのに……」
「えぇ~、こういう時ってどうすればいいのおとーとー? 笑えばいいのぉ?」

「おっ、なら酒持ってくりゃ丁度良いじゃねぇか♪」
「酒盛りならば安酒は勘弁願いたい、あんな場末の生水呑む等正気を疑う」
「小父殿も早く来るでござるよ! 拙者は今宵はオールナイトな気分でごさるに!」

「うー?」

「………………」

「うっうー?」

「…………クビ、だろうな」

「うー!」

「…………うー」

「うっうー♪」



おじさんがお引っ越ししました

県名:不明
市名:知らん
備考:どっか山奥・地図に載ってない

盆休み初日に拉致されて以来、そのままお家に帰してもらえてません。
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