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木っ端会話文:テメェは死なねぇ、俺が守る!!! [小ネタ]

「聞いていいか?」
「ああ、何だい?」

「このリヴリーが存在する事が一般的になった現代社会、
 角やら羽があったり、腕が六本あったりする人の形の物が歩いてても珍しくない」
「そうだねぇ、かく言うオイラもその一派だ」

「だからって言って、それら人外が常時全裸か、
 全裸に程近い格好で天下の往来を歩くのは……当たり前じゃないよな?」

「……何を聞くと思ったら、随分初心な事を訊かれてオイラ驚いちまったよ。
 そういえば、あいつ等『どれだけ長く全裸で外をふらつくか競争』なんて始めてたねぇ」

「聞くからに終わりが無さそうな、俺の社会的地位もふらつく話だな。
 電脳世界内ならまだしも、現実世界でそれやられると俺が困る、主に人間性を疑われる」
「馬鹿だねぇ、他人が気がつかなければどんな事だって罷り通るさ」
「他人の無意識を操れる奴は居るが、全員って訳じゃないだろ?」

「心配は要らないよ、寧ろお前は自分の立ち振る舞いを気を付けないといけないのさ」
「俺は全裸で徘徊した事は記憶にある限り無いぞ」

「違う違う、問題はそこじゃない……十三歳を妊娠させた男の肝とは思えないねぇ」
「本物の十三歳じゃないだろ?」
「ははっ、本物かどうか何て誰も気にしちゃ居ない、傍目から見ればの話さ。
 本来はリヴリー一派に生殖能力は無い……周りが見たら、合意の上だとしてもブタ箱だね」
「あ゛」
「酷い悲劇だ、あいつ等は人間に近い外見をしているし、お前にはそれを隠蔽する術も無い。
「実際の事を知られたとしても、何処だか知らない所連れてかれるんだろうしな」
「この朴念仁、察しが早い。
 ま、安心おしよ……いざとなった時は助けてやるさね」
「光栄すぎて涙が出る」
「オイラのペット、二匹減って寂しかったんだよねぇ」
「おい」
「冗談だよ、解ってる癖にいけずな男だ。
誰も知らなければ、存在しなかったも同じ……若干血が舞うやもしれないが」

「……なぁ、もう一つ聞いてもいいか?」
「何だい?」
「俺はこの件に関して、周りが如何あれ後悔してない……俺は間違った事しちゃいないよな?」
「ああ、だからオイラ達はお前を好いてるのさ。
 命紡ぐ行為は決して穢れた物じゃない、お前は解ってくれているからね」

「ただ、何かあったらお前の胸で泣かせてくれ、今でもいいから」
「二次災害があったも知らないよ?」
「そんときは……そう、戸籍を捨てて無人島にでも立て篭もって、一生を過ごすかな」

「随分な覚悟だねぇ、ついつい、本気にしちまう……。
 それだったら、もっと小さいのやっちまえば、一発だねぇ」
「最悪、の時はの話だからな。
 最も悪い時、と書いての最悪の時だからな?」

「何はともあれ、首くくりだけはさせない……しようとも思わんでいてくれて、ありがとうね」
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