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拉致文章:マロロンちゃん、おめでとう・イブ! [拉致]

Q.十二月九日は何の日ですか?
A.エタモエさんちの、マロロンちゃんの誕生日だよ!

という訳で、一日前の前菜に、私からちまっとした文章プレゼントぁぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
エタモエさんとは、すごく仲良くしてもらって、絵を描いてもらったり、逆に描かせてもらったり、私の大切なお友達です!
えーっと、こんな駄文だけど、私は精一杯書いたから、甲子園球場の土にでも埋めてくれると嬉しいな☆

そういえば、物凄く重大なことがあって……

唯我とドルミンに関係が増えました!

うーふーふーふー…それがね。

唯我:刹那ちゃん(ペット、奴隷契約を結ばせる)
ドルミン:ブランデさん(新薬の実験台)
      ランディさん(悪友)
      フェンリア君(黒子の数も知ってる仲)

あざーっす! あざーーーーーっす!!
実はドロミソの関係は、定晴さんとエロエロなお話しちゃって、ゲロゲロ沸いて出た産物だったりして^p^




コチラは、エターナルモエモエさんのみ、お持ち帰り、転載できます。

マロロンちゃん誕生日プレゼント!
12.8

登場人物:唯我独尊の子 刹那ちゃん 双子

前日話なので、マロロンちゃん未登場
でもでもっ、祝ってますってば!

エロい度:★☆☆☆☆
精神有害度:★★★☆☆
(マロロンちゃん出てない)
(まだ前日話、今日のみなさん)
(二人の間には多分、愛がある)








どことも知れない、ただとても清い世界の人間が踏み入れるには、あまりに暗い道から続く場所。

血の色に良く似た真っ赤で、なにかとろみのある液体をグラスに注ぎ、その色を楽しむように、慈しむようにして、舌を絡ませながら口に運ぶ人間が一人。
丁度一口分だけ減ったグラスを、透明な何か細工の施されたテーブルの上に置くと、自分自身もその傍の椅子に腰を降ろした。
自分の紫色の髪を掻き上げると、丁度自分の膝の下辺りに、鼻を寄せて甘えた声を出す『愛犬』の、深紅の毛並みに手を伸ばして愛で始める。
深い色を宿した切れ長の目が、深紅の糸を自分の飲んだそれの様に甘いそれを、柔らかく撫でる様子は、一種の宗教画のようだが、それにしては目が眩む程に背徳的すぎる。
足元で主人の愛撫を受けているのは、年頃と思わしき、首元の黒皮の首輪以外に一糸纏わぬ、美しい少女なのだから。
少女は抵抗を許されないまま、一度手を伸ばされる度に、びくりびくりと体を小鳥のように震えさせて、伸ばされる手の甘さに酔っていた。

もしも、もしも次触れられるのが、髪でなくて体だったら、皮膚だったら。

考えれば考える程、少女は怯えずにはいられない、彼が自分以外の奴隷達に与えている仕打ちを考えると、それが自分の中を焦がしてしまいそうで。
事実、自分もその片鱗を味わったことがあった、あの時の事を考えると彼の肌を髪一筋隔てた所にある今よりも、自分の中の絶対的な何かが、蛇の様に長大な体を捩るようで。
それを知ってか知らずか、自分の征服した少女が、自分の伸ばす掌に惑わされるのを楽しむように、下唇を血の色で染め上げたような、滴るような赤い舌で舐める。

征服者は、少女の耳に良く聞こえるように、その言葉が少女の中によう浸透するように言った。

「刹那、近くお前の、ロードウェル家の長女がバースデイらしいな」

刹那、そう呼ばれた時は人の言葉を喋っても許すというサイン、刹那と呼ばれた少女は、征服者の方を恐る恐る見上げる。
こうやって同じ様に主人を見て、突然目玉に葉巻の火を押し付けられた人間もいた、理由なんて無い、あっても聞くことは許されない、それが絶対の掟。
ロードウェル家とは、身寄りの無い自分が身を寄せている場所で、長女とは、自分達の住んでる屋敷の主のことだ。
主と言っても、彼女は名門貴族の生まれだというのに、それをひけらかす事も無く、とても気さくで、人好きのする性格で、時々無茶な研究をしては失敗したりもするが、刹那の大切な家族である。
彼女の誕生日自体は、知っている人間がいても別におかしなことは無い、たとえその知っている人間を彼女が知らなかったとしても、おかしくは無い、ロードウェル家はそれ程の名門なのだ。

問題なのは、自分のご主人様がその事に興味を持ってしまったことで。

刹那は、稲光が空を走る中、今か今かとその稲光が止む事を、怯えながら言葉に続きを繋いだ。

「はい、確かに……十二月九日です」

「十二月生まれのネタツザル種か、本当に、随分と酔狂が当たり前になったものだな」

その隠しても隠し切れない震えた声の、なにか常人では計り知れない部分を吟味するように、征服者は耳に聞き入れると、小さく口の端を歪める。
刹那は心配の感情さえ、竦んでしまいそうになりながら、次の主人の決定を、グリーンマイルの前に繋がれた囚人のように待つ。

「そうだな、では……少し、贈り物でもしてみるか」

白く柔らかな背に手が伸ばされ、刹那がその感触に身構えるよりも早く、体はその生身の肌と肌の合わさる感触に、喉が鳴るような快感を覚える。
思わず獣のように喉が鳴ってしまった刹那を、支配者は氷の様に冷ややかな目で、嘲り笑うように爪を強く立てて、白い背に赤い糸を引いた。
肌が擦れる快感と、鋭すぎる爪が薄い背に突き立って、血肉を守る皮を削り取る苦痛、それ以上に刹那は自分の心臓の琴線を、一本一本糸切り鋏で切り取られてしまいそうな、例えようの無い感情を濃く味わってしまう。

もし、彼が自分の大切な家族達をさえその毒牙の餌食にして、私と同じ様にして、鎖に繋がれて悦ぶ姿を、この目に見せ付けられたらどうなってしまうのだろう。
私と同じ様に? なぜそう思ってしまったか、思えば自分は彼に触れられるだけで、恐怖とも快楽ともつかない感情を覚える事など、無かった筈なのに。
それに、今支配され震えている、この震えは本当に恐怖から湧いて出たものなのだろうか、それを考えただけで喉から息を吐く事もままならなくなる。

彼女が私と同じ物になってしまう、その事は、命を賭けてでも、たとえその賭け金全てを失ってしまったとしても、お釣が来るというようなものなのに。

でも今は、全てが遠い彼方に行ってしまった……。

支配者の腕は、刹那の頬を慈しむように柔らかく愛し、思わず熱に溶かされたバターのように、思考を溶かされてしまった刹那は、そのままその冷たくも清らかな、紅い色の手に全てを委ねた。

「お前の歪みは知っていたが、そこまで美しく歪んでいたとはな……嬉しいぞ、刹那、お前はまた完成に一歩近付いた」

テーブルの上のグラスを手に取ると、その中身を顔を伏せる刹那の髪に、極上の料理にソースを垂らすように注ぐ。
目を瞑り、暗い闇を彷徨う刹那は、その感覚だけを全てに感じながら、無慈悲な爪先に身を寄せる。

「安心して……眠れ、ただ怠惰が過ぎる息子達に、灸を据えてやるだけだ」

父親としてな。
その言葉が届くより早く、刹那は自らが定めた絶対の君主の命令に従い、此の世と彼の世の狭間へと、その身を堕としていった。

従順なペットが命令に従うのを確認すると、支配者は手に取っていたグラスを、自分の背後に向って投げつける。
グラスは壁にぶつかると、一面の光り輝く星になって、その命を終わらせた。

小遣いをくれてやるのも悪くない、その考えと言葉を聞いていたのは、もう死んでしまったというのに、光と支配者の姿を映し続ける欠片達だけだった。






はい、こちら『便利屋』でございます、ご依頼とお支払いの代金の提示をどうぞ。
……えーっと、地球に存在する言語で言ってくださいませんか? 其方の言っている事が全く理解出来ないのですが……。
おっと失礼、貴方の仲介人としての腕は買っていたつもりだったのですがね、そんな依頼を仲介してしまうとは、梅毒が脳の方にまで回ってしまったんですか?
ああでも、頭がパーなのはいつもの事でしたね、全く性病とは恐ろしい物ですね、次はアレですか? 生娘と交わっても治りはしませんよ? おお、こわいこわい。
は? 御父様からの直々の依頼!?
…………解りました、兄と検討してみます、ええそうですよ、答えは一つしかないですよ。
ったく、御父様の酔狂にも拍車が掛かって来ましたが、これはひょっとしたら何かの宣戦布告なんでしょうか?
まあ、そんな事を聞いたとしても、蹴り飛ばされて『親のやる事に子供が口を出すな』って言われて、御終いなんでしょうけど。
では、また後程お電話おかけします……いえ、貴方にですよ、仲介は貴方の仕事ですから、そんなことも忘れてしまったんですか?w
御父様に直接なんて、ショットガンの銃口をケツの穴にぶち込まれる状況の方が、よっぽど良心的ですから。





今時珍しい黒電話の大きな受話器を、壊さないように置くと、群青色の髪をした人間が、溜息を付いて、電話から少し離れた場所にあるソファーに座って、トランプカードを広げる誰かに話し掛ける。
その話掛けられた常葉色の癖だらけの髪をした誰かは、先程の電話の主を察すると、何か自分達に新しい『仕事』が舞い込んだのだと感じて、話に聞き入った。
ソファー前のガラステーブルに、乱暴に置かれたトランプカードは、スペードの頭を半分出した形で、勝負と共に投げ出されていた。

「兄さん、依頼ですよ。
仲介は、あの白白黒の黒いので。
今度の依頼は……あの御父様からの直々の依頼で、ペイ(代金)は流石の一千万」

「うぇ~!マジでぇっ!?
でも、おとーさまの周りに居る、わんわん達で片付ければ良いってのに、わざわざ僕達に頼んで、一千万出すってェ~。
すんごい事頼まれたってことじゃねぇかっ!」

御父様、それは彼ら兄弟にとって絶対の掟の様な物で、全員が不平不満があったとしても、絶対に逆らう事が許されない存在。
血液の中に、DNAの一片に至るまで組み込まれた、絶対服従、本能が命じる完全な調和、彼は血というなの巣のヒエラルキーの中、頂点に君臨する白蟻の女王なのだ。
そんな彼に依頼をされたのだから、答えはもう決まってしまってる、ノーと言う事は自らの否定、そんなこと最初から出来やしないのだから。

それを聞くと、群青色はこれ見よがしに大きく溜息を付いて、依頼内容の続きをなんとも言えないような感情を混めて話す。
もしこの話を聞いていたのが、この常葉色のような、感情のある人間の真似事しか出来ないような機械でなかったなら、この後の言葉を聞いて、ひっくりがえるか、もしくは笑い出すか、兎に角我が耳を疑っただろう。

「依頼は……年頃の女の子へ花束を渡すこと、期限は十二月九日まで……」

「ふーん、おとーさま何考えてるかわかんねぇなァ~……頭打ったのかね~?」

それでも断る事が出来ないのが、彼の子供の生まれてきてしまった事の悲劇か、もう一度群青色が溜息をつくと、服を着替える為に別室に入ってゆく。
常葉色もそれに続くが、その前にやっておこうとした事があった、それは最近買ったばかりの携帯電話を付け焼刃ながら、改造して強度を上げておくことだった。
自分の腕なら四分で出来るだろう、小数点は無く、四分ジャスト、その事は自信でなく、完全に自分自身の電脳で裏打ちされ、割り出された、絶対のもの。
何時まで経っても兄が入ってこない事を心配して、群青色が顔を覗かせる。

「兄さん? 何をしているのですか?」

「ホラホラぁ~、おとーさまの依頼で女の子にってんなら、その女の子がフツーの、五体満足の体してる最後の姿かもしんないだろぉ~?
だ・か・ら、記念に、だ・よ~!」

それを言って、キシシと笑う常葉色、それを眺める群青色の手には選び抜かれたデジカメ。
強度を改造して上げておかなければ、せめて防水も、返り血や鞭の先で壊れてしまっては、折角の少女の晴れ舞台を残して置けない。

「奇遇ですね、わたくしも全く同意見です」

「だろだろ~♪」

そうして、裏方達の準備は着々と整って行くのだった。






逃げろマロロン!おっかない人が誕生日プレゼントを届けに来るぞ!?
果たして、マロロンの運命はいかに!!?

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