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木っ端会話文:ひとつぶでにどおいしい [小ネタ]

「おじちゃ、おじちゃ」
「背中弄るな、そんなに探しても尻尾も無ければ鱗も無いぞ」
「おじちゃー、わんわん、わんわんー」
「今それを持ち出されると不吉だな、それなりの人生一度はあっても二度目は困る」
「あーうー、おじちゃん、わんわんはもう、や?」
「お前は俺の犬姿そんなに気に入ってたのか」
「わんわー、にゃんにゃー、すきすき、あんよ、おそろい」
「そういえば足の形は同じか、猫科系って事は爪先立ちなんだよな、これ」
「ぷにぷに、さわってさわって」
「肉球か」
「ぷにぷにー」
「確かに少し硬いが悪く無い触り心地だな、ありがとう」
「もっと」
「気持ち良いのか? まあ、足の裏揉まれるのは俺も好きだが」
「そのまま手が擦り切れるまで揉み千切って頂こうか」
「俺の手が消えてなくなる図は浮ぶが、お前の肉球がどうにかなる図が浮ばないから遠慮する」
「…………」
「どうした?」
「突如として口調から性格その他ケツの毛まで入れ替わる精神上不安定な物に対して貴方は如何してそこまで知性的に振舞えるのか一般的観点から見るならばこれは異常事態の筈異常事態に慣れているならばなおさら一固体としての対応が精神を犯す為にはじめてして、わしためるーさん」
「お前がヒトデやウニみたいな、いや、日本語が通じなさそうな奴ならとっくに諦めてるさ。
 英語の成績、自信が無くてな」
「おお……おおお……来年生まれる子供達にも貴方はそうして対等として喋る姿が見えたり見えなかったりしたことがあった気がするが、別に気の所為ではないから気にするな」
「口に物入れる子に真顔で『ばっちいからナイナイ』ってか?」
「写真撮る」
「フィルムの無駄だ、じきに珍しくも無くなる」
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