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木っ端会話文(彼)(敬):ドMってレベルじゃない人 [小ネタ]

「奈落だと思ったらそんな事無かった」
「いや、もう何も言わなくていい」
「何だこれ、大八車?」
「何も言わないで、マジ何も言わないで」
「…………ああ、俺が乗ってお前が引くのか」
「舵取りしてるって気分だけでも楽しい」
「そうか、任せた」
「最初に言うけど、自分は自分が誰かなんて聞かないよ」
「そうか、解った」
「あっぁっあっ、手動かさないで」
「解った」
「あっあっぁぁっ、足の位置変えないで」
「解った」
「あっぅっぁっっっうっ、胸を上下させないで」
「無理だ」

「おい、物凄く息が切れてるぞ、大丈夫なのか?」
「平気、全然問題無い、すごくゆっくりしていてください」
「俺の目がどうにかなってないなら、目の前物凄い上り坂だぞ」
「お任せしてね! 沢山お任せしてくださいね!」
「いや、だが、見るからに顔色が真っ青なんだが」
「マジ平気、マジ半端なく平気、ゆっくりしていってね!!!」
「此処は地面だ、わざわざ俺を乗せる必要は無い」
「のっかってくれーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「お、おい」
「俺の人力車に乗っかっててくれーーーーーーーーーーーー!!!!!」
「大丈夫か?」
「むしろおれにのってくれーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

「……お前は俺と会話する気あるのか?」
「ある、ちょうある」
「ならまずその俺が何かしようとするのを一々止めないでくれないか?」
「無理です無理なのですよ、とても無理、ファンタスティック無理」
「そうか、それは寂しいな」
「ぁっあああぁっ、別に、別におじさんが悪い訳じゃ無いんです、悪く無いんです。悪いのは自分なんです、何もかも自分が悪いんです。でも、何かしたらおじさんの所為になってしまうんです、何かが起こってしまえばそれがおじさんの所為になってしまうのです」
「お前が辛い思いをするなら別に構わないんだけどな」
「俺の所為にしてください、おじさんの所為になって、おじさんが辛いのは自分も凄く辛い。どうか自分を悪者にする為に、おじさんは何もしないで、何の所為にもならないでください」
「嫌だ」
「ひどい」
「誰の所為、彼の所為、バレなきゃ平気だろ」
「ありがとう」
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