木っ端会話文：ああ、おもしろい、むしのこえ～♪

「あれ鈴虫が、鳴いている～♪」
「チンチロチンチロチンチロリン」
「あれ松虫も、鳴きだした～♪」
「……そち、マツムシとは如何鳴いたかのぅ」
「松虫？」
「そうか、解ったでおじゃる。まつむしまつむしまつむし～」
「まあ、いいか」

「ゲヒッ、今鳴いたのは？」
「ウマオイでおじゃる」
「あっ、こりゃ大変……おじさんは如何鳴いたか忘れちまったでやんす」
「何？　それは何と悪辣なる事を！　責任持って本人に聞けでおじゃる」
「いや、そんな顔をしても俺は期待した鳴き声なんて上げないぞ」
「白状するでゲス、さもなくば一晩中泣かせるでやんすよ？w」
「……松虫が名前と同じ様に鳴くなら、俺もそうなんじゃないか？」
「おお！　やっぱりそうなんでおじゃるか、これで心置きなく鳴けるでおじゃる」

「そうだ。虫は雌を呼ぶ為に鳴きやすが、旦那は何で鳴くんでゲス？」
「逆に聞こうか、お前達は何で鳴く？」
「寂しいからでやんす」
「本当か？」
「その方、そう言えば殿方は満足すると本に書いてあったのを見たでおじゃるよ」
「ゲヒッ、バレたでやんす」
「可愛くないな、ったく」

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