敬老の日SS:とりあえず敬う方向で。 [小ネタ]
SS第二段、一丁あがり! ダレカの乳酸漬も一丁あがり!
今更ながら、自分の言った発言に後悔の念を抱きつつあるダレカです!
ふう、SSの二つ並んだSって、ショートショートの略じゃなくて、S×S、Sの相乗、ドSの略なんじゃないかな……www
ってまあ、自分のやるといった事は、あんまり曲げない! こんなに色々やる事があるなんて、とっても嬉しいですよ、私マゾですよ。
次はバトン更新しなきゃ、現在無差別バトン渡し中ですw お忙しい方は逃げてぇ!
敬老の日SS
ねこだぬきのしっぽ
登場人物:おじさん 双子
ほのぼの:★☆☆☆☆
精神有害度:★☆☆☆☆
(おじさんがヒデぇ目にあってます)
(筆者はほのぼののつもりで書いてます)
ねこだぬきのしっぽ
「おじいさんっ、おじいさんしっかり!」
五月蝿い、瞑った瞼の裏で何か人の気配が忙しなく動いては、否応無しに聞こえる様な大音量で何やら叫ぶ、本当に五月蝿い、お前の声は響くんだよ。
わざとらしい少々芝居掛かった言い方は、昼ドラのエキストラ位は勤まるんじゃないだろうか、まったくもって忌々しい。
現在、眠ろうと布団に入った俺の周りで、このバカ双子が大騒ぎをして、明らかに俺の安眠をぶち壊しにしようとしている、全く何が楽しいんだ。
声からするなら、この最初に叫んだ奴は、あの群青色のじっとりした髪に青紫の目をした、双子の片割れで、知り合えば知り合うほど汚い部分が見えると言う最悪のタイプのヤツ。
こいつに関わるとロクな事が無い、俺の命に誓っても良い程の真実だ……いや、取り消しだ、ヘタに命賭けてマジになったら一方的に困るのは俺だ。
心の中の出来事を、そう言う奴も居るだろうが、居るんだ、身内に、読心術の使える奴が。
「うぁぁぁぁぁぁ~、じいちゃん死んじゃやだよぉ~」
思った通り、もう一人の双子の片割れも居る、この変に間延びする口調は常葉色の髪と、赤紫の目をした双子の兄の物だ。
それにしたって、何をこいつ等はじいさんじいさんと騒いでいるんだ?
ああ、そう言えば昨日同居人三人が『敬老の日って事で、面白がって色々やる奴は他に居る』だか何だか言っていたな、これがそれか。
オイ『老』は解った、俺を爺扱いする奴はコレが初めてで無くて、最初に爺呼びを始めた奴等から聞いて、こいつ等は爺呼びをし始めたんだろう。
今まで見た中で判断するなら、こいつ等はどんちゃん騒ぎ……と言うより、他人の火に油を注ぐのが好きな性格だ。
だが『敬』は何処行った、最初の三人は少なくとも敬ってたが、お前等がやってるのは明らかに只の嫌がらせだろ。
そうしている内に、声は次から次へとエスカレートして行く、いい加減にしろ、俺もいい加減目を覚ます事にした。
「うるせぇな……、寝てるだけだ静かにしろ」
目だけ開けて相手の側を見る、辺りに居るのは二人、予測した奴に変わり無し、二人は俺に咎められた途端に一気に静かになる。
暫く振りに静かだ、頼むから眠っている間だけは無音の世界に行きたい、普段無縁な騒音の塊接近されていると切実にそう思う、マジで。
自分の目に丁度映ったのは、群青色のじっとりした髪だ、多分全てを嗾けたのはこいつだな、俺の方を見てにっこりと笑うと静かな声で、反省の一欠片も無い言葉を吐いた。
「ああ、それは存じています」
その反省の色の一切無い言葉、其処まで行くともう何も言う気が無くなる、そして何とも言えない気分になる、
わっさわっさとクセだらけの髪が、更に俺の視界に映り込んで元気な返事を繰り出す、ああ、元気な事は良い事だ、今この場で無ければ。
何時も何時もこの兄弟は幸せそうだ、今までこのキナ臭い世界で色々ヤバい薬キメた奴を見てきたが、どんなヤク中より脳味噌がハッピーと言うか、お花畑と言うか。
いや、ヤク中を引き合いに出すのは悪い気もするが、この二人の幸せそうな姿は正にそれだ。
「うん、知ってる~」
「なら静かにしろ、家から叩き出すぞバカ」
「うん!」
「わかったおじいちゃん!」
凄く良い返事だ、多分小学校では何かのイベント投票で『返事の良い人』に選ばれて居そうな、そんな返事だ。
本当に解ってるのか? こいつ等、いや解ってないだろうな、生き物が生まれて死ぬ程に絶対に。
だが、身内に死なない奴が居たな、実際死んだ所を見たことが無いから何とも言い難いが、まあいいだろう、今は関係無い。
それにしても、また爺さん呼びか、最初の三人を恨むぜ……。
今度こそ止めよう、前回は三人の『敬』に免じて許していたが、今度は『敬』の欠片も無い、なら別に譲歩する必要な何も無い。
大体俺はまだ三十代だ、四十路に片足突っ込んでる事は認めるが、決してオッサンと呼ばれる歳では無い、ましてや初老でも無い。
「……じいちゃん呼びは止めろ」
お前、もさもさしたクセ毛顔に垂らして俯くな、前髪だけとは言え見るだけで暑苦しい、そう言えば外は最近は大分涼しくなってきたな。
オイ弟、後ろで口を窄めてスネるな、俺が一方的に悪い事したみたいじゃないか、ったく。
「なんだよ~、あいつら三人は良くて、僕達はダメなのかよ~」
「時と場合に寄ってだ、ったく」
「……」
「……」
それだけ聞くと、二人は隣の部屋に移っていった、とりあえず理解はしてくれただろうか?
だが困った、こいつ等二人に俺に対する爺さん呼びが伝わっているなら、他の同居人にも伝わっている可能性が高い。
だが今はもういい、もう寝よう、疲れた。
もう音が聞こえないように深く潜った布団は温かい、まどろみに乗ってこのまま意識を手放せば、今日と同じ嫌な仕事が待っている。
だがもうそんな事も如何でも良い、ただ眠い、ただそれだけだ。
「…………」
けたたましく襖が開けられる音、その内一枚が枠から外れて、自分の隣に倒れた風圧と音。
そしてドタドタと走り回る何者かの足音、興奮とまで行かないが荒い息遣い。
「……………」
そして満を持して飛び出る声、何かの儀式の如く激しく激化する騒音。
もう、ゴールしてもいいよな。
「じじいがっ! じじいが死におったぞ!!」
「やったね、遺産は僕の物!!」
「……………おい」
「どうどう? 眠りたいのに叩き起こされる気分は如何?」
「怒るの? 怒っちゃうの? おお、こわいこわい」
「…………」
「……………」
「………………」
「わたくし、おっさんの湯たんぽになるわ」
「あ、僕もー」
今日はそこまで寒くは無かったが、布団に二つ湯たんぽを入れて寝る。
湯たんぽは妙に冷たかったが、変な液体を出さないなら別に構わない、放って置く。
明け方、これまた喧しい同居人に叩き起こされ目を覚ますと、もう湯たんぽは何処かに行っていた。
まあ、腹が減ったら帰るだろう。
一刻も早い敬老の日強化月間の終了を望んで、またドアノブを握る。
今更ながら、自分の言った発言に後悔の念を抱きつつあるダレカです!
ふう、SSの二つ並んだSって、ショートショートの略じゃなくて、S×S、Sの相乗、ドSの略なんじゃないかな……www
ってまあ、自分のやるといった事は、あんまり曲げない! こんなに色々やる事があるなんて、とっても嬉しいですよ、私マゾですよ。
次はバトン更新しなきゃ、現在無差別バトン渡し中ですw お忙しい方は逃げてぇ!
敬老の日SS
ねこだぬきのしっぽ
登場人物:おじさん 双子
ほのぼの:★☆☆☆☆
精神有害度:★☆☆☆☆
(おじさんがヒデぇ目にあってます)
(筆者はほのぼののつもりで書いてます)
ねこだぬきのしっぽ
「おじいさんっ、おじいさんしっかり!」
五月蝿い、瞑った瞼の裏で何か人の気配が忙しなく動いては、否応無しに聞こえる様な大音量で何やら叫ぶ、本当に五月蝿い、お前の声は響くんだよ。
わざとらしい少々芝居掛かった言い方は、昼ドラのエキストラ位は勤まるんじゃないだろうか、まったくもって忌々しい。
現在、眠ろうと布団に入った俺の周りで、このバカ双子が大騒ぎをして、明らかに俺の安眠をぶち壊しにしようとしている、全く何が楽しいんだ。
声からするなら、この最初に叫んだ奴は、あの群青色のじっとりした髪に青紫の目をした、双子の片割れで、知り合えば知り合うほど汚い部分が見えると言う最悪のタイプのヤツ。
こいつに関わるとロクな事が無い、俺の命に誓っても良い程の真実だ……いや、取り消しだ、ヘタに命賭けてマジになったら一方的に困るのは俺だ。
心の中の出来事を、そう言う奴も居るだろうが、居るんだ、身内に、読心術の使える奴が。
「うぁぁぁぁぁぁ~、じいちゃん死んじゃやだよぉ~」
思った通り、もう一人の双子の片割れも居る、この変に間延びする口調は常葉色の髪と、赤紫の目をした双子の兄の物だ。
それにしたって、何をこいつ等はじいさんじいさんと騒いでいるんだ?
ああ、そう言えば昨日同居人三人が『敬老の日って事で、面白がって色々やる奴は他に居る』だか何だか言っていたな、これがそれか。
オイ『老』は解った、俺を爺扱いする奴はコレが初めてで無くて、最初に爺呼びを始めた奴等から聞いて、こいつ等は爺呼びをし始めたんだろう。
今まで見た中で判断するなら、こいつ等はどんちゃん騒ぎ……と言うより、他人の火に油を注ぐのが好きな性格だ。
だが『敬』は何処行った、最初の三人は少なくとも敬ってたが、お前等がやってるのは明らかに只の嫌がらせだろ。
そうしている内に、声は次から次へとエスカレートして行く、いい加減にしろ、俺もいい加減目を覚ます事にした。
「うるせぇな……、寝てるだけだ静かにしろ」
目だけ開けて相手の側を見る、辺りに居るのは二人、予測した奴に変わり無し、二人は俺に咎められた途端に一気に静かになる。
暫く振りに静かだ、頼むから眠っている間だけは無音の世界に行きたい、普段無縁な騒音の塊接近されていると切実にそう思う、マジで。
自分の目に丁度映ったのは、群青色のじっとりした髪だ、多分全てを嗾けたのはこいつだな、俺の方を見てにっこりと笑うと静かな声で、反省の一欠片も無い言葉を吐いた。
「ああ、それは存じています」
その反省の色の一切無い言葉、其処まで行くともう何も言う気が無くなる、そして何とも言えない気分になる、
わっさわっさとクセだらけの髪が、更に俺の視界に映り込んで元気な返事を繰り出す、ああ、元気な事は良い事だ、今この場で無ければ。
何時も何時もこの兄弟は幸せそうだ、今までこのキナ臭い世界で色々ヤバい薬キメた奴を見てきたが、どんなヤク中より脳味噌がハッピーと言うか、お花畑と言うか。
いや、ヤク中を引き合いに出すのは悪い気もするが、この二人の幸せそうな姿は正にそれだ。
「うん、知ってる~」
「なら静かにしろ、家から叩き出すぞバカ」
「うん!」
「わかったおじいちゃん!」
凄く良い返事だ、多分小学校では何かのイベント投票で『返事の良い人』に選ばれて居そうな、そんな返事だ。
本当に解ってるのか? こいつ等、いや解ってないだろうな、生き物が生まれて死ぬ程に絶対に。
だが、身内に死なない奴が居たな、実際死んだ所を見たことが無いから何とも言い難いが、まあいいだろう、今は関係無い。
それにしても、また爺さん呼びか、最初の三人を恨むぜ……。
今度こそ止めよう、前回は三人の『敬』に免じて許していたが、今度は『敬』の欠片も無い、なら別に譲歩する必要な何も無い。
大体俺はまだ三十代だ、四十路に片足突っ込んでる事は認めるが、決してオッサンと呼ばれる歳では無い、ましてや初老でも無い。
「……じいちゃん呼びは止めろ」
お前、もさもさしたクセ毛顔に垂らして俯くな、前髪だけとは言え見るだけで暑苦しい、そう言えば外は最近は大分涼しくなってきたな。
オイ弟、後ろで口を窄めてスネるな、俺が一方的に悪い事したみたいじゃないか、ったく。
「なんだよ~、あいつら三人は良くて、僕達はダメなのかよ~」
「時と場合に寄ってだ、ったく」
「……」
「……」
それだけ聞くと、二人は隣の部屋に移っていった、とりあえず理解はしてくれただろうか?
だが困った、こいつ等二人に俺に対する爺さん呼びが伝わっているなら、他の同居人にも伝わっている可能性が高い。
だが今はもういい、もう寝よう、疲れた。
もう音が聞こえないように深く潜った布団は温かい、まどろみに乗ってこのまま意識を手放せば、今日と同じ嫌な仕事が待っている。
だがもうそんな事も如何でも良い、ただ眠い、ただそれだけだ。
「…………」
けたたましく襖が開けられる音、その内一枚が枠から外れて、自分の隣に倒れた風圧と音。
そしてドタドタと走り回る何者かの足音、興奮とまで行かないが荒い息遣い。
「……………」
そして満を持して飛び出る声、何かの儀式の如く激しく激化する騒音。
もう、ゴールしてもいいよな。
「じじいがっ! じじいが死におったぞ!!」
「やったね、遺産は僕の物!!」
「……………おい」
「どうどう? 眠りたいのに叩き起こされる気分は如何?」
「怒るの? 怒っちゃうの? おお、こわいこわい」
「…………」
「……………」
「………………」
「わたくし、おっさんの湯たんぽになるわ」
「あ、僕もー」
今日はそこまで寒くは無かったが、布団に二つ湯たんぽを入れて寝る。
湯たんぽは妙に冷たかったが、変な液体を出さないなら別に構わない、放って置く。
明け方、これまた喧しい同居人に叩き起こされ目を覚ますと、もう湯たんぽは何処かに行っていた。
まあ、腹が減ったら帰るだろう。
一刻も早い敬老の日強化月間の終了を望んで、またドアノブを握る。
2008-09-16 19:54
nice!(1)
コメント(1)
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あいもかわらずおじさんは可愛いです!^ω^
わーい!臨時設定ページできましたヨ〜
北さん↓
http://sadazakura.web.fc2.com/hokuboku.html
フェンリア↓
http://sadazakura.web.fc2.com/fenria.html
です!
では、用件のみで失礼いたしましたー!
by 定晴 (2008-09-16 20:37)